20100509

LVMH(Moet Hennessy Louis Vuitton モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)に関する最近のニュース

ラグジュアリーブランド・グループ、LVMH(Moet Hennessy Louis Vuitton モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)に関する最近のニュースを集めました。


ついにLVMHも! 高級ブランドがホテル業界に続々参入の理由
2010/05/06
http://media.yucasee.jp/posts/index/3361

欧州委、ネット販売に関する法案でメーカー寄りの修正
2010/04/21
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100421/347329/

※元資料はこちら
Antitrust: Commission adopts revised competition rules for distribution of goods and services
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/10/445&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en


■Discerning China's Luxury-Goods Sector .
2010/05/07
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704370704575227712222486310.html?mod=WSJ_Stocks_MIDDLE_Heard


■欧州株式、反落
2010/04/14
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/100414/fnc1004140948009-n1.htm

20100505

フセイン・チャラヤン- ファッションにはじまり、そしてファッションへ戻る旅

 
東京都現代美術館へ。

Hussein Chalayan from fashon and back
フセイン・チャラヤン- ファッションにはじまり、そしてファッションへ戻る旅


チャラヤンの表現は、従来のファッションという枠にはとどまらず、アート、建築、デザイン、哲学、人類学、科学といった複数の領域を横断して展開します。その根底にはあるのは、私たちを取り巻く環境への批評的眼差しであり、とりわけ、テクノロジーや移動、文化的環境によって、身体およびアイデンティティがどのように変容するのかを服を通して探究してきました。こうしたテーマは、南北に分裂したキプロスの国境地帯で生まれ育った彼にとって、きわめて現実的な問題だったといえます。また、グローバル化時代に生きるわたしたちが共有する今日的な問題ともいえるでしょう。分断されてしまった土地に住む恋人に、自分が着た紙のドレスに手紙を書き、送れるようにしたエアメール・ドレス、バーチャルとリアルな肉体の狭間でゆれる私たちのリアリティを反映した映像が移ろうLEDドレスなど、それは今日的な問題を反映しながらロマンティックな想像力の輝きに満ちています。



美術館の展示で映像作品が多いと、得てして眠くなって首がっくんてなりがちだけど、
全く首落ちなかった。

例えば、このコレクション。

Hussein Chalayan Autumn Winter 2000
“Afterwords”


《アフター・ワーズ》は難民の苦境、そして戦時中に突然わが家を強制的に去らねばならない恐怖から着想を得たコレクションである。チャラヤンは、自身の家族を含むトルコ系キプロス人が、1974年国が南北に分裂する以前に、キプロスで民族浄化にさらされた過程を考察したことをきっかけに本作品を制作した。このコレクションは、そうした苦難に直面して家を離れる際に、所有物を隠そうとするのか、あるいはいっしょに持ち去りたいと切望するのか、その心理を探ったものである。リビングにはモダンな様式の椅子と円形のコーヒーテーブルが置かれ、そこでは服が椅子のカバーに、スーツケースが椅子に、そしてスカートがテーブルにそれぞれ姿を変える。


言葉で説明するとありきたりな発想に思えるけれど、作品の静的な部分とモデルの無表情が手伝って、チャラヤンが表現したかったであろうことが、すっと伝わってくる。

この作品の次の次にあった『Absent Presence(不在の存在)』も非常によかった。
たぶん今年観た映像作品のなかでベスト。

作品の説明はこんな感じ。
この短篇映像作品は、テロリズム問題にまつわる不安感情と被害妄想を扱ったもので、入国管理の“厳格化”政策が導入されたことに起因する、外国人に対する疑念に着想を得ている。チャラヤンは、制度が将来どのように個人を尋問することになり得るのかというシナリオを描いた。ティルダ・スウィントン演じる生物学者が非英国人の女性たちに服を寄付するよう促し、その服から、彼らのDNA配列を調べるために細胞を検出する実験を行う。一連のアニメーションによって、寄付をした女性たちがどのような外見なのかが表現される。このデータは、匿名の服の提供者と実際に面接することによって、分析結果の正確性が検証されることになる。




総じてチャラヤンの作品は、純粋に服のデザインだけを観てもいいなぁと思うけれど、そのデザインが映像という建築的なストーリーによって意味を担保されていて、いわゆるファンタジーのような物語性とは別の“物語性”が感じられた。こうゆう観方がいいのかわからないけれど、ファッションのプレゼンテーションとして極めて優れてます。感服。

頑張って一言で表現するなら、
「ファッションという夢を見た論理」と言ったところでしょうか。


洋服が好きな方、それからファッションでお仕事してる方におすすめです。


併せてこちらのインタビューを読んでも面白いかも。
『ファッションとアートのボーダー上を歩くには』
フセイン・チャラヤン インタビューby 林央子
http://www.veritacafe.com/art/2010/04/1731/


フセイン・チャラヤン-ファッションにはじまり、そしてファッションへ戻る旅

会期:2010年4月3日(土)〜6月20日(日)
休館日:月曜日(ただし5月3日は開館、5月6日は休館)
開館時間:10:00〜18:00(入場は閉館の30分前まで)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 B2F
観覧料:一般 ¥1,200