20091231

2010年もっと。

 


「この世でいちばん哀しいのは、一度も語られることのなかった物語たちと一度として奏でられることのなかった音楽たちだ」

吉田篤弘『フィンガーボウルの話のつづき』に出てくる、
ゴンベン先生の言葉。

フジファブリックの志村正彦さんが亡くなった今、
この“哀しさ”をしみじみと感じる。

2010年も、もっとたくさん読んで、たくさん見て、たくさん聴こう。

2009年、ありがとうございました。

20091229

Maison Martin Margiela Atelier Artisanal

 
Maison Martin Margiela Atelier Artisanal



自分が着ているプロダクトに対して、
誇りが生まれるコンテンツ。
 

Elephant Carnival

 
コマ撮りかわいい。

Elephant Carnival


コンテンツはこちらから>>


コマ撮り、やってみようかな。

そういえばこのPVも。

Coldplay『Life in Technicolor ii』
http://www.youtube.com/watch?v=fXSovfzyx28

20091227

ZARA2010年インド進出

 

もうすぐ2010年。
ずいぶん前のプレスリリースになりますが、
ファストファッション界の切り込み隊長ZARAが、
2010年インドに進出です。
Inditex and Trent of the Tata Group agree to open stores in India beginning 2010
http://www.inditex.com/en/press/press_releases/extend/00000689


上の写真は、2007年インドへ旅行した際に、
寺院へ礼拝に訪れる人たちのサリーの美しさに惹かれて撮った1枚。

ZARAを皮切りに、
ファストファッションがインドに本格的に進出すれば、
インドのファッションもずいぶん変わって、
サリーを着る人も少しずつ減るのかなー
なんて、観光客目線で悲観的な想いを抱いたりします。

ちなみに2007年にインドへ行った際は、
ムンバイなどの都市部では女性のジーンズ姿がよく見られましたが、
コルカタやバナラシでは、サリー姿の女性がまだまだ多かった記憶があります。

いずれにしろ、カオスの国インドで、
ファストファッションがどのように展開していくのか見守りたいと思います。

納棺夫日記



 
今年の手帳を見返してたら、ちょうど1年前の今日の欄に、

青木新門『納棺夫日記』 

と書いてあった。

映画『おくりびと』のもとになった本。
今日は、のんびり本棚の整理でもしようと思っていたので、
平積みになってしまっている本たちの中から『納棺夫日記』を探し出して、
ぱらぱらとめくっていたら、こんな文章が。

-----------

人の心なんて、他愛のないものである。
人を恨み、社会を恨み、自分の不遇を恨み、
すべてが他者の所為だと思っていた人間が、
己をまるごと認めてくれるものがこの世にあると分かっただけで生きていける。
そして、思想が一変する。

-----------

『納棺夫日記』全体に流れている静謐さは、
ここに書かれている深い「安堵感」が支えている気がする。

年の瀬に色々振り返ってみてるときに、
サンドイッチのレタス程度につまみ読みしたら、
いい新年を迎えられそうな気がする本です。

納棺夫日記 (文春文庫)
青木 新門
文藝春秋
売り上げランキング: 4656

20091222

CHANEL n゜5

CHANEL n゜5


http://www.chaneln5.com/jp/

vogue.comに広告出てるのみて久しぶりにこのコンテンツのこと思い出したけど、
記憶の残り方が映画に似てる。

20091220

仕事論

 


十分高度な暇つぶしは、仕事と区別がつかない。

のであれば、それを仕事と認めてもらうためには、あなたの暇つぶしは十分高度でなければならないのだ。

何をもって十分高度とみなすか。

客としてのあなたが、今そこにいるあなた自身に仕事を頼むかどうかではないのか。

これは、就職活動におけるたった一つの冴えた質問でもある。

小飼弾ブログ「404 Blog Not Found」

『なぜ「「暇つぶし」のために働いていると言わないのが「普通」なのか』より抜粋

------------

なるほどねー

ま、「仕事とは・・・」とか言い出す前に、
もっとやるべきことやろ。

ひとり暮らし計画

 
ひとり暮らし始めたら、
たぶんこんなことになるんだろうなー


来年は今年より忙しくなりそうなので、
ちょっと本格的に会社近くへのひとり暮らしを考え始めた今日この頃。

AVU君シャツ

 
お友達のAVU君が、
おまかせオーダーメイドで、
シャツをパターンから引いて作ってくれました。



「コバヤシ君はかわいいシャツ着てるから合うかと思って」と。

AVU君らしい生地使いが、とてもすてきです。

黄色い缶バッジでも襟につけようかなー

20091217

Best of the 2000s

 
AdweekMedia: Best of the 2000s

http://www.bestofthe2000s.com/

Our picks, and yours, for the decade’s best
in the marketing, media and agency world

20091216

いったいどこだ?

 
Googleの検索ストーリーをつくろう。
前回のエントリに続いて、もうひとつ作りました。
「将来、Googleでこんなことができたらいいのに」という要望も込めています。

こちらからどうぞ↓
「いったいどこだ?」

20091213

かけっこ きらい

 
Googleの「さがそう」キャンペーンのCM。

宇宙飛行士になりたい男の子の検索ストーリーが可愛らしくて、
自分でもつくってみました。

テーマは、東京に住む小学生の運動会前日の気持ちです。
↓こちらからどうぞ。


もっとうまいことつくりたいなー

検索ワード5つ選んで、BGM決めるだけなので、
興味ある人はつくってみては?
http://www.youtube.com/sagasou

あといくつかつくってみよ。

ポジショニング戦略 メモ




・メーカーの思惑と消費者の心は大きくずれている。消費者は商品単位で考える。
・アトランタのコカコーラ関係者にとって、「コカコーラ」とは、企業、ブランド、組織、あるいは素晴らしい職場を意味する。だが、消費者にとってコカコーラといえば、褐色の甘い炭酸飲料以外の何ものでもない。「コカコーラという名の企業がつくった飲料」ではない。

聖地チベット展

  
チベットの仏像たちに会ってきました。

聖地チベット展@上野の森美術館



ぼくがインドに旅行しているのと同じ時期に、
チベットに旅行をしていた友達と。

展示品はひたすらマニアックで、チベット仏教漬けだったわけですが、
友達に、ポタラ宮のにおいだったり、チベットの街の話を教えてもらいながらだったので、
うまく脳内トリップできました。

それにしても、チベットの仏像は重心が後ろにあるものが多い。


 

20091212

さかいゆう

  
もし、車の中で流す1枚を選べと今言われたらこれ。
 
ストーリー
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さかいゆう
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あ、そのうち「1枚」なんて表現もなくなるか。
 

今日マチ子のセンネン画報

           

センネン画報
センネン画報
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今日 マチ子
太田出版


ふとした瞬間の「すくい方」と「はずし方」が心地よい。
本のもとになっているブログはこちら↓
今日マチ子のセンネン画報
http://juicyfruit.exblog.jp/


           

どんだけー

  
思わず、「どんだけー」と言ってしまいました笑

「インターンとしてソニー・エリクソンに入社したあなた。配属先の上司(先輩)を口説き落とすラブメールを書け!」
http://www.campuspark.net/s002/lovemail.html?utm_source=mail&utm_medium=091208
CampusPark


なんか文章がよくあるエロ系迷惑メールの雰囲気に似てる気がしなくもない。
逆に言えば、迷惑メールの文章を考えているのは、大学生とかなのかもしれない。

とか推測してみる。

誰か知ってたら、こっそり教えてください。

20091206

peace is the way.

セバスチャン・サルガド写真展「アフリカ 〜生きとし生けるものの未来へ〜」
@東京都写真美術館へ行ってきました。

この展覧会は、かつて経済学を専門としていたセバスチャン・サルガドの視点を通して「見捨てられた大陸」と呼ばれるアフリカの現状に迫るものです。サルガドが初めてアフリカを取材した1970年代から今日に至るまで、世界各国でアフリカの飢餓、砂漠化を救うべくキャンペーンが組まれ、さまざまな計画が実行されてきました。にもかかわらずその状況は一進一退を繰り返しています。度重なる紛争で、さらに悪化する環境を食い止める手段すら見つからない地域がある一方で、経済的発達が見込める都市では一時期、爆発的に経済が発展し、アフリカが保有する資源にも注目が集まっています。格差が広がるばかりのアフリカの現状をどのように理解し、関わっていくかが国際的に問われているのです。
作家は現在、自ら「最後の大プロジェクト」と語るシリーズ「GENESIS(ジェネシス/起源)」に取り組んでいます。このプロジェクトは世界各地、前人未踏の地までも取材し、作品発表だけでなく、教育や植林活動等を通して地球の恵みと人類の歴史を見直そうとするものです。本展覧会では、「ジェネシス」シリーズの最新作も含めた作品群100点を展示します。



白黒のコントラストが美しく、
粒子の粗さがアフリカの匂いを伝える。

アフリカの人々や大地が写された写真からは、
音だったり匂いだったりが聞こえてくるようで、
どきどきしてしまいました。

虐殺後の村の写真もあったりして、
思わず目をそむけたくなったけど、
過去の過ちとして受け止める以外に、道はないのかもしれません。

"There is no way to peace — peace is the way."


映画『ホテル・ルワンダ』を見直したくなりました。

20091204

Afghanistan Speech at West Point

オバマ米大統領は1日、米ニューヨーク州ウエストポイントの陸軍士官学校で演説し、新しいアフガニスタン戦略を発表した。その中で、アフガニスタンに3万人の増派を行い、2011年7月から撤退を開始する方針を示した。

要は、人員をがっと増やして、治安を安定させ、なるべく今の状況を打開するという戦略。

国連事務総長が追加増派を歓迎する声明を出したりと、
反応は様々ですが、やっぱりオバマの演説には言葉の後ろに気持ちが感じられて、素直に聴けますね。

以下、演説を抜粋。
--------------------------
As President, I have signed a letter of condolence to the family of each American who gives their life in these wars.

私は合衆国大統領として、戦争で命を落とした兵士たちひとりひとりの家族に宛てたお悔やみの手紙にサインしてきました。

I have read the letters from the parents and spouses of those who deployed.

私は、召集された兵士の両親や配偶者から送られてきた手紙を読んでいます。

I have visited our courageous wounded warriors at Walter Reed.

私は、ウォルター・リード陸軍病院に収容された、勇気ある負傷兵たちを見舞ってきました。

I have travelled to Dover to meet the flag-draped caskets of 18 Americans returning home to their final resting place.

私は、ドーバー空軍基地に、国旗にくるまれ帰還した、アメリカ人兵士18人の棺を、出迎えました。

I see firsthand the terrible wages of war.

私は、戦争の悲惨な代償を、目の当たりにしてきました。

If I did not think that the security of the United States and the safety of the American people were at stake in Afghanistan, I would gladly order every single one of our troops home tomorrow.

私が、アフガニスタン情勢が及ぼす、アメリカという国家と国民の安全への重大な影響を考えなくてよいのなら、明日、すべての兵士の帰還命令をよろこんで発するでしょう。

So no - I do not make this decision lightly.

ですから、今回の決断を、私は、決して軽々しく行ったのではありません。



------------------------

決断は間違うことがある。いくら考えたとしても。
ただ、この決断がなるべく間違いでないことを祈りたい。

20091203

吉田修一『悪人』

「幸せになりたかった。ただそれだけを願っていた。」

吉田修一『悪人』

久しぶりに「睡眠時間を少し削ってでも読んでいたい」と思えた本。

まだ読了していないので、内容については書けないけれど、
人間というものの不器用さがもどかしく、ちょっと愛おしくも思えてくる。

小説を読みながら思い出していたのは、
たしかコピーライターの谷山雅計さんが書いた本の中に出てきた、
「あの人は100人いる」というフレーズ。

つまり、ぼくにとってあの人は友達であっても、
別の人にとって彼はときに息子であり、兄であり、
はたまたよくコーヒーを飲みにくる人であり、
たまたますれ違っただけの人でもある。

人は関係のなかに生きているのだから、
立場が違う人から見れば、「あの人」はあなたが思う「あの人」ではないということ。

人間の弱さに対して、忍耐強く向かいあえないと、
こんな小説は書けないと思います。

読み終わった時の自分の心情が楽しみ。

影響を受けざるを得ない本。

ライカM7 エルメスエディション

ライカM7に、エルメスの限定エディションが登場。


2003年に発売された「ライカMP エルメスエディション」の後継機となるこのモデルは、世界で200台のみの限定品。シルバークロームのフィルムカメラ「ライカM7」のボディに、エルメスならではの上質なカーフレザーを貼った仕上げ。柔らかな手触りのレザーは、上品な「エトゥープ」と鮮やかな「オレンジ」の2色で各カラー100台。
■ライカM7 エルメスエディション
発売日:12月中旬以降予定
取扱店舗:ライカ銀座店やライカ二子玉川店の直営店や、一部百貨店のライカコーナーなど
価格:140万円前後



どんだけ可愛いんだライカ。
これまでライカの可愛さは、あの赤くて丸いロゴがポイントだと思っていたんだけど、
もう「たたずまい」がライカなのかな。うまく言葉にできなくて悔しいけど。

それにしても高すぎる。

20091122

SENZ Umbrellas × minä perhonen

すこし前に雑誌でセンズの傘を見てから、
ビニール傘がかっこわるく思えてきて、
センズを買おうと思っていたら、この展開。


SENZ Umbrellas × minä perhonen



いいっすねー

20091121

TRADING MUSEUM COMME des GARCONS




2009/11/20、表参道GYREにオープンした、
TRADING MUSEUM COMME des GARCONSへ。

大きなベアブリックがいたり、
建築物のオブジェがあったりと、
アイテムの可愛らしさもさることながら空間がおもしろい。

CdG青山店は渋谷駅から少し遠かったけれど、
こちらのお店は表参道に行くときに、ふらっと寄ってしまいそうです。

健全




「賢くあろうとせず、
 健全であろうとしなければならない」

ピーター・ドラッカーの言葉。

ご縁のある方に対して、
自分の好奇心に対して、
健全でありたいと思います。

20091115

個人的には



ある気象予報士さんのtwitterを読んでいたら、
こんな素敵なやりとり。

「降水確率30%。傘の必要はないかな?」
「立場的にはいらないと言えないが、個人的にはいらないと言いたい」



今日は傘の必要はなさそうですね。
立場的にも、個人的にも。

20091114

「弱い」でもなく、「強い」でもなく。




「弱い」でもなく、「強い」でもなく。
もっとほかの言葉で言い表せたなら。

永井均さんの『道徳は復讐である』を読みながら、
そんなことを思いました。

ひさしぶりの徹夜明けの帰りに電車で読んでいたから、
眠たかったはずなんだけど、「いい文章だな」と思ったので、
ぜひ記録にも残しておければと。

----------
道徳にすがって生きざるをえない局面で発揮されるキリスト教的パワーというものを、現代的な場面で設定するなら、いじめられっ子の道徳的行動を想定するのが一番だと思います。いじめられっ子が勝てるゲームは道徳ゲーム、それもさっき言った意味で(※1)内面化され、神秘化された道徳という価値のゲームです。

彼あるいは彼女は、クラスの誰にも気づかれない状況で、いじめの首謀者やクラス全員のために献身的に尽くすとか、何かそういうことをするわけです。つまり自分が勝てるゲームを捏造して、その中で敵に復讐する。このやり方も空想の中だけでなく現実に勝利をおさめるケースがないとはいえない。

つまり、キリスト教的ルサンチマンは、反感や憎悪をそのまま愛と同情にひっくり返すことによって復讐を行なう独特の装置なのです。この装置を使うと、憎むべき敵はそのまま「可哀そうな」人に転化します。だから、彼らの「愛」の本質は、実は「軽蔑」なのです。

「敵を愛する」という言葉はそもそも矛盾表現ですね。「敵とは戦うべきだ」と考えないなら、なぜもっとすっきり「敵などというものは存在しない」とは言えないのか。それは、この表現が二つの価値の間を媒介することによる復讐を表現しているからではないでしょうか?

「ルカ伝」に「あなたがたを憎む者に親切を尽くし、誹謗する者に対して神の祝福を求め、後悔する者のために祈れ。あなたの頬を打つ者にはもう一方の頬も差し出し、上着を奪う者には下着をも拒むな」という言葉がありますね。問題は、なぜもう一方の頬も差し出さずにはいられなくなってしまうのか、なぜ親切を尽くしたり、神の祝福を求めたり、祈ったりせざるをえなくなってしまうのか、というところにあります。

反撃する力がないなら、なぜせめて自分を憎む者や誹謗する者に対して何もしない程度には強くなれないのか。人間はそんなこともできないほど弱いのだ。 
—僕はこの箇所からそういうメッセージを読み取ります。つまり僕は、キリスト教徒のようにこの倫理を称揚するつもりはもちろんないですけど、ニーチェのように非難するつもりもありません。むしろここに、人間の弱さと道徳の悲しさを読むべきだと思うのです。


永井均『道徳は復讐である ニーチェのルサンチマンの哲学』p25-27


※1
「さっき言った意味で」というのは、引用した文章の少し前に書かれている、以下の文章のことだと思われる。

奴隷道徳にすがって生きざるをえないという局面がどんな人の人生にも起こりえることであり、そのとき人は道徳を、単にそれが道徳であるという理由で尊敬せざるをえなくなる。
----------

ちょっと長かったけど、いつか時間が経ってこの本が手元からなくなっても、この文章は覚えておきたいと思って、引用しました。

この箇所を読んでいて、ふと思い出したのは、
前のエントリーで紹介した読売新聞の車内広告の一文。

-------

心ない者たちのうちにも
自分と同じ美しさを探しつつ、
君はひとり、
大人になればいい。

-------

最初この広告を読んだとき、「『君はひとり、大人になればいい。 』って言われても、実際いじめられている子どもはそんな風に思えないのでは」と感じました。

でも、永井均さんの本を読み進めていくうちに、『君はひとり、大人になればいい。 』という姿勢は、永井さんの言うところの「人間の弱さと道徳の悲しさ」を程よく受け止めた考え方なのではないかなと思えてきました。

自分の子どもには、たぶん「やられたらやりかえしてこい!」とか言う気がするんだけど、心のなかでは、『君はひとり、大人になればいい。 』と思うんだろうな、と。

「弱い」でもなく、「強い」でもなく。
この感覚を何に例えよう。


というわけで、『君はひとり、大人になればいい。 』の広告が読売新聞の売上にどれだけ貢献するのかは分かりませんが、こんなことを考えるいいキッカケになってくれました。

このブログは、“connecting dots”という名前に込めた通り、ちいさな点を結びつけることで浮かび上がる何かを発見ができたらいいなと、勝手に思っています。


最後まで読んでくれてありがと。


道徳は復讐である―ニーチェのルサンチマンの哲学 (河出文庫)

君はひとり、大人になればいい



------------------------
ひとの心を傷つけて喜ぶ
心さびしき者に
聞く耳はなかろうから、
中傷された君に言う。

蠅たちの集まりでは、
蝶も「キモイ」と
陰口をたたかれるだろう。

心ない者たちのうちにも
自分と同じ美しさを探しつつ、
君はひとり、
大人になればいい。


------------------------
今更ですが、
読売新聞の電車内広告。

誰もいない小学校の教室で、
一人ぽつんと座って窓を眺める男の子の背中。

そんな写真の上にこの文章がのっている。
※ここに載せている写真は、別の写真です。念のため。

文章としてはキレイだけど、
たぶん実際に自分がこの男の子の立場だったら、
きっとそんな風には思えない。

この内容って子どもより大人の世界のほうが、
しっくりくる気がします。

20091112

男性諸君



男同士で語れる夢が、本当の夢だと思う。

最近、切にそう思う。

20091111

なおさら



「もう、どうしよっかな」って思うときがある。

そんなとき、「今はもうどうしたらいいのか分からない」ということが分かるだけでも、
気持ちはずっと楽になる。
そんな自分を認めてくれる誰かがそばにいてくれたら、なおさら。

20091110

言葉の幹



松浦弥太郎が紹介している、写真家ロバート・フランクの言葉。
----------
まず、誰もが持っている、不思議なものや神秘的なものを見つける感覚、そして、それを感動する心を失わないように、自分を保つこと。次に、常に自分が何を見て、何を聴いて、何を考えて、何に感じ、何を語っていないのか。それを自分の写真のテーマにすればいい。で、それを静かに見つめながら前に進めばいい。
----------

とくに、「何を語っていないのか」の部分。
たしか吉本隆明は、「言葉の幹と根は、 沈黙である。」と言っていて、そうだとしたら、声に出たり文字に書ける言葉は、木の葉。

その「沈黙」の部分をどう表現するか(またはしないのか)は、人それぞれ。言葉が、どんな幹についているのかを見つめることは、とても大切なことのように思える。

20091109

おやすみ



今日もよくがんばった。
あとは、ゆっくり寝てください。

20091108

その気持ちが。



だれかを助けたいという気持ち。
その気持ちが、
ひとを変え、ひとを動かす。


ミュージカル『レ・ミゼラブル』を観た夜に、
そんな当たり前のことをしんみり思う。

コゼット役の辛島小恵さんの声は、
すばらしかった。

歌声が耳に入ってきた瞬間に、
自然となみだが出てくるような。

20091107

フランスへ



今日初めて会ったその人は、

「来月からフランスに行く。
 メガネのデザインのためだよ。」

と言った。

いってらっしゃい。
きっと大丈夫。

20091106

ことばとして


甘夏。

冬瓜。

どちらも食べ物としては、あまり好きじゃないけれど、
字面とか音とか、
見たり読んだりしたときに思い浮かぶイメージが、
とても好きです。

20091105

さむ




きっとまだ寒くなるから、
厚手のコートは、まだガマン。

20091103

松浦マーケティング

最近、松浦弥太郎の本ばっか読んでたなーと思ったら、
こんな特集。


BRUTUS (ブルータス) 2009年 11/15号
「真似のできない仕事術」


特集の先頭が、松浦弥太郎(笑)

これは誰かのマーケティングにはまってるとしか考えられない。
やっぱ、「マーケティング≒ドラえもん」説は正しいのかな。

あ、特集の内容自体はおもしろかったです。

安藤忠雄事務所は、メール禁止だそうですよ。

20091101

「好き」の作法

すがすがしい。

文章を読んでいて、そう感じることがある。

「この人には、世界はどう見えているんだろう」と想いにふけってしまいたくなるような、
すきっとおった文章。


この前紹介した、松浦弥太郎『最低で最高の本屋』は、
そんな本だった。

それから勢いで、この著者の随筆集『くちぶえサンドイッチ』を
読んでみた。

感想から言うと、
ちょっと青臭すぎた。

けれど、最後に寄せてある、角田光代の解説が良かった。


角田光代は、「世界がどんなに光に満ちた場所かを」と題する解説で、松浦弥太郎の姿勢を「すがすがしい肯定」と評している。

-----------------------------

この『くちぶえのサンドイッチ』が初夏の風のように心地よく、かつ美しい瞬間がちりばめられているのは、作者が自分の「好き」を知り抜いているからだと思う。単に、なんとなくいいと思うもの、なんとなく気持ちのいいもの、ではなく、はっきりと「好き」なものしか見ない、触れない、という、強靭な意志がここにはある。「好き」を知るには、途方もない時間がかかる場合もあるだろうし、また「好き」と決めたばっかりに背負いこむ苦労や困難も、きっとあるのだろう。でもこの作者は、そんなことは書かない。「好き」ということがどのくらいたいへんなことなのか、そのうしろにはどれほどの「嫌い」があるのか、書かない。そんなものは作者にとってきっととるに足らないからだ。「好き」の強烈さに比べたら、まったくちっちゃなことがらだからだ。

多くの人は、何かをいいと言うときに、べつのものの悪いところを言う。この赤い色がいいと説明するときに、こっちの赤だと派手だし、こっちの赤だとくすんで見える、だから私はこの赤がいいのだと説明する。好き、を説明するのは、嫌い、を説明するより難しいからだ。好きなもののことを話しているようでいて、気がつけば嫌いなものについて話していることが、私たちには往々にしてある。でも、作者はそうはしない。この本にあるのは、「嫌い」をまったく付随しない純粋な「好き」だ。だから、この本のなかに否定形はまったくないといっていい。あるのはすがすがしい肯定。それはつまるところ、世界への肯定である。

本書 p.327-328

--------------------


この文章読んでて思い出したのは、
箭内道彦が言っていた話。

「恋人どうしで、「私のどこが好きー?」とか聞くじゃないですか?ぼくあの質問こまっちゃうんですよ。だって、例えば、「やさしいところが好き」って答えたら、「じゃあ、やさしくなかったら好きじゃないの?」ってなるじゃないですか。好きは好きでいいんですよ」


箭内道彦の文章だったり話も、すがすがしくて好きなんだけど、
なんとなく2人には、共通する感覚がある気がする。

「好き」の作法というか。

ちょと青臭くて照れくさい内容だけど、
好きなことに対する素直な気持ちを思い出させてくれる本でした。
(ちなみにぼくの場合、読みながら大学1、2年のころを思い出しました)

寝る前、頭のなかに幸せをつめこみたいときにどうぞ。



CMの威力

カゼひいた。

医者に行く時間がなかったから、
薬でも買おうと思って、薬局へ。

薬の棚の前で、
「ちょっとのど痛いなー」
「ちょっと鼻ぐずるなー」
と思いながら選んでたら、

「熱喉鼻にルルが効く〜♪」
が頭に浮かんだので、ルルに決定。

こんなノリで薬選んじゃいけない気もするんだけど、
CMの威力を実感したのでした。

松浦弥太郎『最低で最高の本屋』

大学生のときの、
あの「青臭い」気持ちを思い出す。

松浦弥太郎
『最低で最高の本屋』



目をつかって、耳をつかって、鼻をつかって、
自分にとっておもしろい情報を吸い込んでいかないと。

この本読んで、気持ちが5歳ぐらい若返りました。
ありがとうございました。

時の盗人

「一日延ばしは、時の盗人」と言う人がいれば、

「明日できることは、明日やろう」と言う人もいる。

要は、価値観の問題。

個人的には前者。

20091018

Jaocopo de vis Maccoy公式サイトオープン

すっかりコートの季節になりましたが、
みなさん体調いかがでしょうか?

そういえば「夏の思い出」でぱっと思いつくのが、
映画『サマーウォーズ』。

なんか寂しい気もするけど、いい作品だしいいか。


さて、タイトルの通り、
ぼくが応援しているリメイクレーベル
“Jacopo de vis Maccoy”の公式サイトがオープンしました。

http://www.jacopodevismaccoy.com/


まだaboutとか完成していないのですが、
blogは始動しています。
http://gonavu.exblog.jp/

ブログはちょこちょこ更新されているので、
ちょこちょこ見てもらえればと思います。

それにしても、もの作ってる人の日常を
こんな風にリアルタイムで知れるというのは、
今更ながらすごいことだと思います。
(映画観てないけど、ココ・シャネルがブログやってたら、どんなことになってたんだろうと思う)

こうして、「ものの背景に人が見えること」は純粋に面白い。

洋服だってパソコンだって法律だって、
人がつくったもの。

こういう当たり前のことに気づけたのは、
大学生になってからだった。
この点、美大に入ったことはとても良かったと思っている。

(ここらへん、ほぼ日ファンは知っているであろう、映画監督岩井俊二が高校生のときに「映画も人間がつくってるんだ!」って気づいたときの感覚と近いと思うhttp://www.1101.com/education_iwai/2003-04-09.html


まー何が言いたいかというと、
ものの作り手の言葉が、ここ5年ぐらいで
飛躍的にものの受け手に届きやすくなったなぁということです。

ゴッホの作品の価値に、
ゴッホの人生の逸話の価値が含まれていないとは言い切れないのと同様、
ものの作り手と受け手のコミュニケーションが、
ものの価値に影響を与えることは否定できないでしょう。

愉快な時代じゃ

なぜ決断を間違えたのか

加藤陽子『それでも日本人は「戦争」を選んだ』よりメモ

------------------------------------


(アメリカがベトナム戦争の際、泥沼にはまった原因について)

アメリカのなかで最も頭脳明晰で優秀な補佐官たちが政策を立案したはずだった。

その彼らはなぜ泥沼にはまるような決断をしてしまったのか。

アメリカ人の歴史家、アーネスト・メイによれば、

①外交政策の形成者は、歴史が教えたり予告したりしていると自ら信じているものの影響をよく受ける

②政策形成者は通常、歴史を誤用する

③政策形成者は、そのつもりになれば、歴史を選択して用いることができる


※p.69〜72 から抜粋してメモ

戦略性

戦略性とは、

「問いかけ、選抜し、行動する」こと。

東京国際映画祭

お友達の素敵なお誘いを受けて、
今日オープニングの東京国際映画祭へ。

観た映画を備忘のため。

ダーク・ハウス/暗い家Dom zly [The Dark House]
2009年 ポーランド
ヴォイテク・スマルゾフスキ(監督/脚本)


ボリビア南方の地区にてZona Sur [Southern District]
2009年 ボリビア
フアン・カルロス・ヴァルディヴィア(監督/脚本)


法の書Ketabe Ghanouin [The Book of Law]
2009年 イラン
マズィヤール・ミーリー(監督)


イニスフリーINNISFREE
1990年 スペイン=フランス=アイルランド



1日で4本も観るなんて贅沢。
ただ4本が限界な気もする。

20091013

小堀遠州が。

建築家が空間設計するときの思考と、
販促でコミュニケーション設計するときの思考は似ているらしい。

なんとなくうなずける。

人の動きはこう、視線の流れはこう。
みたいな。

そんで、ふと思ったのは、
「小堀遠州が販促のコミュニケーション設計したら、どんなことになるんだろう?」


なんかわくわくしてきた。

※小堀遠州について(Wikipedia「小堀政一」の項目より抜粋)
小堀 政一(こぼり まさかず)は、江戸時代前期の近江小室藩藩主。茶人建築家作庭家としても有名であり、遠江守に任じられた事から、一般には小堀遠州(こぼりえんしゅう)の名称で知られている。幼名を作助、元服後、初めは正一、後に政一と改める。道号は大有宗甫、庵号は孤篷庵。正室は藤堂高虎の娘。子に小堀正之、娘(池田重政室)らがいる。

伊藤直樹 『「伝わる」のルール』

仕事お休みいただいてるので、見に行く予定。

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『「伝わる」のルール』(インプレスジャパン)出版記念トークショウ&サイン会
伊藤直樹が語る「“体験とコミュニケーション”のゆくえ」

■2009年10月13日(火) 19:00〜
■会場:青山ブックセンター六本木店 店内2階奥
■入場料:無料
http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200910/20091013.html

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恥ずかしながら『「伝わる」のルール』を読むまで、
伊藤さんの作品だとは知らずに体験していた、あの広告の話とか出るのかな。

時間ある方はぜひ。連絡くれれば一緒に。