20100130

魚のかたちをした都市で。

 


 「ヴェネツィアに住む人々は、独特な人格に必然的に変わらざるを得なかったであろう。ヴェベツィアが、他のどこの都とも比較しようのない都であるということに似て」(ゲーテ)


今回の出張はミラノが中心で、ヴェネツィアは1日半の滞在。
ヴェネツィアの街に関する知識は、塩野七生の『海の都の物語』を少し読んだときに覚えたものぐらいしかなく、大学時代に覚えたヴェネツィア派の画家が画風も、ヴェネツィア派の筆のタッチよりも遥かに軽くしか頭に残っていなかった。

今いちどwikipediaで「ヴェネツィア」について調べてみると、
こんな風に書かれている。
 ヴェネツィア(/veˈnɛʦja/(IPA)、イタリア語:Comune di Venezia)は、イタリアの北東部に位置するコムーネ。ヴェネト州の州都、ヴェネツィア県の県庁所在地である。
中世にはヴェネツィア共和国の首都として盛えた都市で、「アドリア海の女王」「水の都」「アドリア海の真珠」などの別名をもつ。
英語では「Venice」と呼ばれ、これに由来して日本語でもヴェニス、ベニスと呼ばれることもある。


そうだそうだ、フィレンツェは「花の都」と呼ばれ、
ヴェネツィアは「水の都」と呼ばれているのだった。

泊まったホテルは、都の中央を通る大運河「カナル・グランデ(Canal Grande)」沿いにあって(冒頭の写真はホテルの部屋から撮ったもの)、夜部屋にもどったとき、それから朝起きたときに窓から外を見てみると、「街全体が水の上にぷかりと浮かんでいる」と形容するのが、一番ふさわしいように思えた。

それこそ、「家がお菓子でできていたら良かったのに」というような勢いで、「道が水でできている」のだ。

しかし、『地球の歩き方』でヴェネツィアの歴史をかいつまんで勉強してみると、「水の上に浮かんでゴンドラがぷかぷかと行き交う素敵な街」なんていう表現は、実際のヴェネツィアにまったく合わないことが分かる。

これについては塩野七生が著書のタイトルをつけるにあたり、
『水の都の物語』ではなく、『海の都の物語』にした理由について述べているが、ぼくがヴェネツィアの歴史を頭の片隅に放り投げてから、街を歩いて感じたのは、この感じである。

水という文字が与える印象は、静的で、動くといっても、いちように同じ方向に静かに流れていくという感じをもってしまう。しかし、ヴェネツィア共和国の歴史は、それとはまったくちがって、複雑で多様で、おそろしいくらいの動きに満ちていたのだ。(中略)私は、ただ単に水の上に町をつくった人々を書くのではなく、海に出ていくことによって生きた人々を書こうとしている。


5世紀、フン族に追われて本土から潟(ラグーナ)に逃げ込んだウェネティ人は、
「魚しかない場所」を「アドリア海の女王」と称される場所への変えた。

周りには海しかない場所で生き抜くために、
彼らは何を考え行動したのだろうか。
それからカーニバルの仮面の由来も気になる。

まぁ焦ることはない。
塩野七生の本でも読んでみよう。

海の都の物語〈1〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)
塩野 七生
新潮社
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20100117

カールじいさんの空飛ぶ家



観てきました。「カールじいさんの空飛ぶ家」。

観終わったときに思わず出たひと言は、
「なんか幸せな気分だー」。

上映時間の関係で、字幕ではなく吹替で観たんですが、
観終わって記憶に残っているのは、音よりも映像。
(ちなみに3Dではなく2Dで観ました)

カールじいさんと奥さんの半生を振り返るシーンは、
何度観ても幸せな気持ちになれるだろうなと思います。


ぜひどうぞ。

意思決定とリスク

 

ドラッカーの本から。

創造する経営者 (ドラッカー名著集 6)
ピーター・F・ドラッカー 上田 惇生
ダイヤモンド社
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ドラッカーの本は、自分の過去の仕事を思い浮かべながら読むと、
楽しい講義を受ているときのような気分になるので、とても好きです。

さて、今日読んだのは、世界最初の事業戦略書と呼ばれている『創造する経営者』。

以下、とくに気になった、
1、意思決定(優先すべき領域)
2、リスク
---------------------
1、優先すべき領域
・明日の主力製品とシンデレラ製品
・明日の主力製品に明後日取って代わるべきもの
・新しい重要な知識
・流通チャネル

2、リスク

●4つのリスク
・負うべきリスク
・負えるリスク
・負えないリスク
・負わないことによるリスク

●リスクの選択について
・リスクを小さくすることではなく、機会を大きくすることに焦点を合わせる
・大きな機会は、個別に分離して検討するのではなく、一括して体系的にそれぞれの特性を中心に検討する。
・事業に合致する機会とリスクを選択する
・目の前にある改善のための易しい機会と、革新のための、事業の性格を変えるような長期的で難しい機会とのバランスをとる。
---------------------

とくに、
「リスクを小さくすることではなく、機会を大きくすることに焦点を合わせる」というのは、過去1年の仕事を振り返ってみると、足りてない部分だった。

信じれるものには、しっかりリスクをとって攻めよう。

20100115

Google、ブレてない。



天安門事件の「戦車の男」、中国で閲覧可能に グーグルの検閲中止発表後


短期的な利益のことを考えたら、
中国からの撤退なんてありえないけど、
Google がミッションに掲げている、
「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」を達成するためにも、今回の判断は必要だったと思う。

今後どのような動きが起きるか分からないけれど、
今回のGoogleの判断は、ブランディングの観点からも正しいと思う。

20100114

1歩め、2歩め


-------------- 
だれにだって、1歩めなら、かならず登れる。
で、1歩めを登れたら、
きっと2歩めを踏み出せるでしょう。

だから、やろうと決断したら、
途中でやめたことは、いちどもないんです。

ぜんぶやるんです、かならず。
--------------

原丈人さんの言葉。

ついつい、どうやったら一気に木の上に登れるかなぁって考えてしまったりするけれど、
1歩め、そして2歩め。
そんな気持ちを忘れないようにしないと。

20100112

ありがたいことです


 
家族やたまたま会った友達には、
伝えましたが、
今月末1週間ほど欧州へ出張に行きます。

完全なお仕事です。
ですから、具体的にどうこう書くことはできないわけですが、
この機会がこれからの自分にとって、
大きなステップになることはたしか。

出張メンバーのなかで、
もちろんぼくが一番若手なわけで。

メンバー選出のときに言われたのは、

「次から小林がメインで今回みたいな案件を進められるように。
今回は、会社からの投資です。」

嬉しかったなぁ。投資してくれて。
信じてくれて嬉しかった。

まだまだ至らないところもたくさんある。
投資してくれたことに対して、
嬉しいと同時に、少しプレッシャーを感じたりもする。

でも。
少しでも力をつけて、
いつか会社のみんな、クライアントのみなさま、
そして周りの人たちにお返しできるように、
精一杯がんばってこようと思う。

20100111

『オオカミはブタを食べようと思った。』

 
公開からだいぶ経ってるみたいだけど、
何回観てもいい作品。

竹内泰人さんの『オオカミはブタを食べようと思った。』。


「オオカミとブタのコマ撮り写真を撮って、それを部屋に置いていく様子を再びコマ撮りに しました。2重コマ撮り。写真と部屋、2次元と3次元が織りなす、次元ハイブリッドコマドリエクスタシーー!!!!!! 」

だそうです。
かっこいいなぁ、頭の使い方が。
次元がハイブリッドコマドリエクスタシーでありながら、
ストーリーに程よいオチがついてる。
しかも、これまた次元ハイブリッドで。
 

20100106

明日に向かって跳ぶ。

 

1月4日朝日新聞、宝島社の企業広告。

ひと息ついて、「よし。」って言いたくなる。

まず未来を描こう。
ネガティヴシミュレーションをするのは、
ポジティヴに未来を描いてから。

それが企画の鉄則。

ぜひ一度読んでいただきたい広告全文はこちらからどうぞ
↓↓↓
宝島社の正月広告>>
 
 

20100104

モエイヅルPOP

なんかよくわかんないけど、
いっかい見に行きたい。


モリーノミヤマ 「モエイヅルPOP」
会期:2009年12月18日~2010年1月23日
会場:ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アート
東京都中央区日本橋3-2-9三晶ビル Tel 03-3275-1008


ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アートのスタッフ、
森晃子と野見山佳恵による、アートを仕掛ける未来派プロデュース・ユニット「モリ-ノミヤマ」が始動します。エキセントリックでチャーミーな私たちは、ふたりのしたたかな美意識と自由な発想を融合し、世界中のアート畑にセンスとセンシティビティーの表現という名の種を蒔きます。初の企画展 「モエイヅルPOP」で、皆様を初見聞な日常世界へと誘いましょう。


http://www.g-sho.com/current/

大御所の現代美術ギャラリーもいいけど、
日本橋とかにあるギャラリーにも足を運びたい。

20100103

浅草寺で初詣

 

浅草寺で初詣、そしておみくじで大吉。

「凶が出ることで名高い浅草寺で大吉を引けたってことは、今年はほんとうに大吉なんだ」と思い込む。

川上 未映子『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』

そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります (講談社文庫)
川上 未映子
講談社
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川上未映子のことを思い出すと同時に、
頭のなかにぼんやりと、
町田康と、チャットモンチーのえっちゃんが思い浮かぶ。

なんでだろ?
上の本を読みながら考えたい。

この本が今年最初の買い物だった。

20100102

バーバパパのことを、

バーバパパのぬいぐるみを見て、
「あ、おばけ」と言う小さな男の子と、
それに対して、
「ちがうよ。バーバパパ。」と言う優しそうなお父さん。

バーバパパの生みの親は、
どっちの反応が嬉しいんだろ。